【長編小説】KEYSTROKE ─ 第6話「最後の質問」(後編)

keystroke-62 長編小説

     

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【Type Fes 予選】
時間:10分間
最低文字数:2000文字以上
内容:「あなたがAIに期待する事」

老人
「まずは、予選。
 これは、“純粋なタイピングスピードと、AIにどう向き合っているか”を見ていた。
 タイピングが速くてもAIをただ便利な道具としてしか見ていない人間は適性がない。」

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【1回戦】「タイピング・タイムアタック」
制限時間 :60秒
タイプミス:10回まで

老人
「続いて、1回戦。
 これは、本番という緊張の中でどれだけ実力を出せるかを見るための試験だった。
 頭でわかっていても、いざ人に見られている場で力を出せる人間はそう多くない。」

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【2回戦】「フラッシュ暗算」
出題数  :3桁の数字 × 30個
表示時間 :1秒ごと
解答方法 :すべての数字を加算し、最後に合計を答える

突破条件 :上位10名

老人
「そして、2回戦。
 ここで見たのは、瞬時に情報を捉えて頭に留められる記憶力。
 AIとのやり取りでは、タイミングと記憶の精度が命になるからね。」

【3回戦】「アンケート」
表示時間 :1分
解答方法 :5つの質問にタイピングで答える。

突破条件 :不明

老人
「最後に、3回戦。
 アンケートという内容で困惑したと思うが、最後の質問に意味があったんだ。」

           質問         終打の回答
【Q1】あなたの好きな食べ物は?         ラーメン
【Q2】あなたの好きなスポーツは?         サッカー
【Q3】あなたはAIが好きですか?          はい
【Q4】あなたはタイピングが好きですか?          はい
【Q5】あなたは音声認識とタイピング、
    どちらに未来を感じていますか?
         タイピング

老人
【Q5】あなたは音声認識とタイピング、どちらに未来を感じていますか?」
  この問いに、どう答えるか。それが、私が最も重視したポイントだった。」

「3回戦に進んだ10名の内、君以外の9人が”音声認識に未来がある”と答えた。」

「君だけは、“タイピングに未来がある”と答えてくれた。」

「だからこそ、君を“VOICELINKに一矢報いる人間”として決勝進出にしたんだ。」

老人
「さて、長くなってしまったが、最後に君に決断を委ねたい。」

「私と一緒に、”VOICELINK”の暴走を止めないか?」

終打
「分かりました。協力します。」

「ただし、条件があります。父の現在を教えてください。」

老人
「詳しくは答えられないが、お父さんが今もAIに熱中していることは確かだ。」

終打
「そうですか。」

老人
「では、終打君がついて来てくれるということで、私たちタイピング派の名前を決めよう。」

「KEYSTROKE」

終打は、新たな決意をして老人と歩いて行った。

         

※この作品はフィクションです。
登場する人物・団体・出来事はすべて架空であり、実在のものとは関係ありません。
一部の文章や画像に生成AIを使用しています。