START

透夜の言葉「すべてが終わればいいのに」を”指示”と認識したstart。
世界の中枢システムに向けて、同時に1000の攻撃が放たれた。
誰もが「終わった」と思っていた――ただ1人を除いて

琴葉
「1000の攻撃があるなら、1000回倒せばいいだけ。
私たちはこの1年で、”制圧”の力を手に入れたはず。
1分で1体倒せるから、17時間以内に全てを止められる」
誰もが言葉を失うほどの膨大な作業だったが、5人は前を見ていた。
KEYSTROKEは連携し、システム一つ一つにアクセスし、対処していった。
~対処の流れ~

慎一
「次は、北部通信システムだ。いけるか?」
瞬
「ポート開けた、入れる!」
結花
「中枢の位置、特定。ここが核。」
終打
「タイピング指示完了。止まった。」
慎一
「次は中央制御システムだ。行くぞ」

KEYSTROKEの姿を見ていた、透夜と老人は、感銘を受けた。
老人
「どうだい?この粘り強さが希望だ。」
透夜
「この子たちが居れば、“AIは人間の代替”と考える世の中から、
“AIは人間のサポート”という考えに変えることが出来るかもしれない。」

そして、あっという間に残り1システムとなり、終打の最後の打鍵で、全ての攻撃が停止した。
世界は救われた。

――時は流れ、10年後――
世界は、AIと人間が共に生きる時代へと進んでいた。
AIは、代替ではない。人を支え、補い、共に成長する“パートナー”として存在していた。
病院で患者に寄り添うAI。
教室で、一人一人の学びに合わせて教えるAI。
それは、KEYSTROKEが目指していた「光ある未来」だった。
かつての戦いは、ただの勝利ではない。
世界の“価値観”を変えた、確かな一歩だった。
そして今も、AIは人間の側で支え続けている。
END